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人里はなれたランプの秘湯青森 青荷温泉 2004冬編(2004/03/06〜07)

 

青荷温泉の客室から見た風景1 建物自体は木造で、かなり趣がある感じです。部屋は、2階の角部屋です。部屋の横に川が流れているので、川のせせらぎが心地良い感じです。部屋にはランプ一つで、この調子だと晩はものすごく暗くなりそうな予感です。
 とりあえず、綺麗なうちに記念写真を撮って、とりあえず明るいうちにお風呂に行くことにしました。近いことから、私とやここさんは、まずは、混浴露天風呂と龍神の湯へ向かいました。混浴といっても、昼間は男しかいません。そりゃ、そうでしょう。なかなか入りにくいでしょうからね。まぁ、逆に女の人が入っている気を使います。

 で、露天風呂の方に入っていくと、すぐに湯船があり、脱衣所が見当たりません。あれ?と思ったのですが、道を隔てて、十数歩のところに龍神の湯の脱衣所があるので、そっちで着替えてからこっちに来るのか?などと不思議に思いながら、実行。脱衣所の入口の横には女性用もありますから、ちょっと遠目に見ていると、裸の男が、小走りに道を横切るという滑稽な状態。こりゃぁ、いくら混浴といっても、女の人はなかなか入れないぞと思いながら、露天風呂に浸かりました。

 露天といっても、屋根はありますから、雪や雨の日でも全然問題ありません。夜は、ランプがともり、外の雪が積もっている景色は、なんとも幻想的に感じられそうです。お湯の温度は、かなり低くて、お風呂に浸かっているのに、鼻水が垂れてきそうな感じです。で、ふと露天風呂を見回したところ、入口から入って行って、湯船のが出てきた奥に、脱衣所があるではありませんか・・・。「あ、しまった・・・。」って感じです。気づくと、かなり恥ずかしくなるものです。入っている今はいいものの、問題は出て行く時。龍神の湯の脱衣所に戻る時です。こりゃ、わかりにくいよなーってなことをやここさんと話していると、同じ様に露天風呂に入りに来た人が、脱衣所が無いと勘違いして、戻っていき、裸で小走りに戻って来るという光景を何回か確認。

青荷温泉の客室から見た風景2 まぁ、それにしても、ぬるいお湯なので、全然温まった感じはしません。源泉は十分な温かさなんですが、大きな湯船で、外気温が低いこともあってか、全然温まらないといった感じなんでしょう。ということで、龍神の湯に戻ろうとするのですが、やはり外に人がいるかいないかが気になるところです。物陰から外を眺めて、いかんいかん、といって、また湯船に戻ったりしながら、なんとか龍神の湯へ向かいます。これは、女性の方は大変。なんて分かりにくいんだろう?と不思議に思います。

 部屋に戻ると、外は薄暗く、部屋の中はランプの灯火だけが、ぼーっと光っているという感じです。勿論、徹底的に簡素化されたサービスなので、布団は自分で敷く形です。温泉旅館としてくるよりも、湯治感覚でやってくると、充実したサービスと言えそうですが、温泉旅館を期待してくると、期待外れか?と思ってしまいます。私としては、こんなお宿も面白いって感じでした。
 さて、いよいよ食事の時間ということで、大広間に向かいます。6時半からということで、5分程度遅れて行ったのですが、ここでも意外だったのですが、6時半集合だった様で、ほとんどのお客さんが集まっていました。ご飯と味噌汁は、部屋の中央、お茶は厨房近くのカウンターに置いており、セルフサービス。その他の特別注文品も厨房から、「誰々さーん」と声がかかるので、自分で取りにいくという、何だか、『合宿』感覚のお宿です。ただ、お茶だけは、せめて急須ごと持って行ってもいい様に改善をお願いしたいと思います。

青荷温泉旅館(裏手) 6時45分ぐらいに料理長がやってきって、ユーモアを交えながらの、食事の説明。そして、ランプの操作方法についての説明があります。特に、ランプの火を大きくすると、ススが出てしまってランプセードが黒くなってしまうので、大きくしない様にとの注意と、寝る時はストーブを消して寝ないと、ランプとストーブで酸欠になってしまって、倒れてしまう可能性がある旨の注意を受けました。当たり前の事なんでしょうけと、改めて言われるとね・・・。

 食事を終えたのが、7時過ぎで、後は記念写真をバシバシ撮って、午後8時に就寝。いやはや、旅先とは思えない早さです。普段からもこんなに早く眠ることはありませんからね。こんな時間に寝て果たして大丈夫なのか・・・と思ったりするのですが、朝が早かったということもあって、みなさんすっかりご就寝でした。

 翌朝までぐっすり・・・では無く、深夜にお風呂に行ったりして、それなりに秘湯の宿を満喫。何はともあれ、7時半の食事タイムに合わせて、7時に起床。ランプは、ほそぼそと灯っていますが、やはり朝の明るさに比べると、ランプは消えているも同然といった感じです。
 普段とは違って、朝がゆったりとした感じなので、食事から帰って来ると、とりあえず私一人、お風呂に行きました。今回は、玄関前のお風呂です。こちらは、新しく出来たらしく、女性用だけ露天風呂があるそうで、男性用は玄関前になってしまうので、作られなかったとのこと。まぁ、確かにそうなりそうです。湯船から玄関が窓越しに玄関が見えるぐらいですから、向こうからこちらも見ることが出来そうな感じです。垣根かなんか作ればいいと思うんですけどね。ということで、自然に男性用の露天風呂は、混浴の露天風呂になってしまうという状態です。
 新しい建物なので、全体に明るく広々とした感じです。湯船は決して大きい方ではありませんが、どういうわけか、お客さんが少なく、私の他にもう一人お客さんがいるぐらいです。かなりゆっくりとお風呂に入ることができ、朝の陽光が窓越しに差し込んでくるので、何とも気持ち良い感じです。

青荷温泉旅館フロント    青荷温泉旅館(入口)

 朝は、午前8時と午前9時に送迎バスがあり、その後はチェックアウト後の午前10時30分発となってしまいます。ほとんどのお客さんは、8時と9時のバスに乗車する様なので、朝のお風呂は連泊するお客さんだけなので、こんなにゆっくりとしているのだと思います。午前11時には日帰りのお客さんを受け入れるので、ちょうど8時〜10時というのは、のんびりと湯に浸かるには最高の時間と言えます。
 ただ、館内は全体的にお掃除モードに入っており、あちらこちらで、掃除をしている旅館の方と出会います。午前9時にはランプの回収に来られます。その後は、本当にのんびりとした感じで、畳に寝そべりながら、NORINORIというカードゲームをして、時間を過ごし、チェックアウトタイムである午前10時に部屋を出て、チェックアウト。宿の周りで写真を撮って、バスに乗り込みました。バスが出発する時は、従業員の方が何名か出てきて、手を振ってくださいました。こういうのは、結構嬉しかったりします。往路に比べて、天候が良く、弘前市街の方まで見ることができます。なんとも、不思議な旅館だったなぁというのが、その感想。また来たい様な、来たく無い様、でも、懐かしい気持ちで、のんびりと出来る、そういうお宿でした。温泉旅館というよりも、湯治場といった印象の方が強いかもしれません。

  

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