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今度こそ桜か!?春の道東縦断編(2003/5/17〜18)

 

 30分ほど休憩して(って休憩しすぎ?)、川湯温泉に向かいます。先の道を東方向に進み、国道を目指します。ちょっと歩いていくと、4件ほどの廃屋があり、なんとも物悲しげな雰囲気が漂っています。木造の家屋は、完全に屋根が抜け落ちており、半壊しているという状態です。コンクリート製の建物については、外形は問題なさそうですが、中はやはりあちこちが損傷している様な感じでした。昭和63年の新聞が玄関扉の前に落ちていたので、10年以上は放置されている様です。こういう廃屋を見ていると、不思議に思うのですが、人が住んでいると傷みや損傷が目立たないものが、人がいなくなると不思議とそれが目立っておこる様な感じがするんですよね。細かい補修が行われている故にそう感じるだけなのかもしれませんが、人が住むのと住まないのとでは、家屋の寿命に大きく差が出てくる様な気がします。
 国道が目に入ると、国道からこの遊歩道に入られない様に土が持ってありました。それだったらということで、左手方向に遊歩道が伸びていたので、そちらを歩いて入ったのですが、どうも民家の裏庭に入っている様な感覚で、申し訳ないなぁと思いながら、そちらの民家の入口にでると、ここにも紐で柵がしてありました。なるほどねぇ。つまり、こちらの道も完全に立ち入り禁止だった様で、とんでもない危険行為をしてきたことになります。そりゃ、人も来ないわけですね。しかし、そうなると、この川湯温泉ガイドマップっていったいいつのもの?と思ったりするんですけど・・・(^^ゞ
 ちなみに、こちらの民家、ユースホステルだった様で、現在は休業している様です。つまり、先程の分岐にあったユースホステルはこれにあたる様なんですが、思いっきり大きな文字で、『民宿のむら』と書いてあるので、これがユースホステル?って感じになります。隣には、ガソリンスタンドの廃墟もあり、大きな駐車場と民宿のむらの文字だけが目立つといった感じです。国道391号を10分ほど北に向かって歩くことになる訳ですが、こちらはきちんと歩道が整備されており、悠々と歩いていくことができます。先程のガソリンスタンドの廃墟の入口には、「野村川湯ユースホステル」と書いた小さな看板があり、こちらはそれほど古びた感じがしなかったので、先の民宿のむらさんが休業されたのは、最近のことなのかもしれません。(こちらも後で調べたところ、95年頃には休業されていたみたいです)
 

 本当に変化の無い道を歩いて、川湯温泉の駅へ向かいます。本当にどこまでも続く道という感じがしてきます。信号のところに、パークウェイというホテルがあり、そこに「温泉」とありました。さすがに、しまった・・・と思いました。丘の上でのんびりしているのならば、こちらで温泉に浸かっていたら良かったかもと考えたわけですが、それも後の祭りです。信号を渡って、川湯温泉の駅を見ると、赤い屋根の北海道の駅といった感じです。どうやら、この駅の管理自体は委託されている様で、喫茶店が併設されています。この喫茶店は有名な様で、列車の乗降客よりも、喫茶店目当ての客が多いようです。駅前には、『摩周湖を源泉とする水』の水道があり、無料で開放しています。少し手にすくって飲んでみると、普通のお水でおいしいんですよね。妙なカルキ臭さもありませんし。湧き水というわけでは無いのかもしれませんが、これはいいということで、近くでペットボトルのお茶を購入し、それをすぐさま飲み干して、この湧き水を入れて車内で飲むことにしました。

 ホームには、列車が入ってきており、客待ちをしています。一応、列車の写真を撮ってみたんですが、左手で持っている水が、かなり冷たくて、段々と我慢が出来なくなってきます。とりあえず、車内に入って荷物を置くことにしました。川湯温泉駅始発ということもあり、お客さんも少なく、集団見合い式(車両の中央に向かって座席が並んでいる)の座席が並んでいます。キハ54だったと思うのですが、確かグリーン車の車両で使われていた座席を流用しているということで、リクライニングもできる快適な車両です。ただし、座席間隔が狭い為、座席の回転が出来ない様になっています。なお、車両の中央は、どういうわけか机があり、ちょっとしたスペースになっている様です。この座席が一番人気がある様で、他の座席は空いていても、この2つの座席だけは、埋まっているといった状態になっています。確かに、机があるとお弁当も食べやすいですし、パソコンも打ちやすいですよね。この日は、地元の方が、新聞を広げられていました。ちなみに、記憶では、この車両、石北本線の快速専用に使われていたと思ったんですが、いつのまにやら釧網本線にも進出していたんですね。
 

 定刻に列車は出発。各駅に停車しながら、釧路へ目指します。約1時間30分の行程なんですが、これといったお客さんの乗降も少なく、トコトコと走っていきます。日差しがきついだろうということで、進行方向左側の座席を選んだのですが、どちらかというと、進行方向右側、つまり西側の座席の方が景色は良い様です。
 摩周の駅は、観光地へのアクセス駅とのことで、駅員さんも在中されています。以前は弟子屈という駅だったのですが、摩周湖に近いということで、摩周に改名した様です。しかし、観光シーズン前ということもあってか、お客さんは一組のみ乗車しただけでした。とはいっても、川湯温泉から標茶までの間、ほとんど乗客の移動がありませんから、乗降があったということだけでも、いい方なのかもしれません。

 標茶で少しまとまった乗降があり、いよいよ釧路湿原が始まります。しかし、進行方向左側は、湿原では無いようで、いま一つの景観です。五十石の駅で、右側の座席に座っていた方が下車されたので、そちらに移動して、湿原の景観を楽しむことにしました。茅沼は以前、駅から1Kmほど南にある公共の宿を利用させていただいことがあり、思い出深いところです。右側にうつると今度は、左側の景色が気になったりして、ぼーっと見ていると、その公共の宿近くの道路を走っている荷物を持った女性の二人連れを見かけました。駅の方に向かっていた様なんですが、私が乗っている列車を見つけると、途端に走るをやめたみたいなので、どうやらこの列車に乗車するつもりだったのかもしれません。この次の列車まで約3時間30分。もしく乗り遅れたとするならば、ちょっと致命的な気がするんですが、大丈夫だったんでしょうか?

 塘路の駅に到着すると、大勢のお客さんが乗車し、軒並み、車内は活気が溢れる状態になりました。やはり釧路湿原というブランド力はなかなかのもので、観光シーズン前であっても利用されている方が多い様です。立ち客が何名かできる様な状態で、2駅先の釧路湿原駅でお客さんが何組か入れ代わりました。釧網本線の稼ぎ頭といった状態でしょうか?こういう利用実態を見ていても、臨時列車ののろっこ号などが、釧路から標茶までの間に運転される理由がわかる様な気がします。
 そうこうしていると、東釧路に到着。根室本線に入り、住宅街を抜けると、釧路駅に到着しました。
 

 久しぶりの釧路駅で、何か駅が変わっているかなぁと思ったら、見事に『自動改札』になっていました。ちょっとおぉ!って感じですね。駅をでて、駅前をぐるっと見回すと、なんだか妙なチャペル風の建物が出来ているなぁなんて思って奥をみたら、『長崎屋』が無くなっていることに気づきました。これは、かなり残念。というのも、初めて北海道にやってきた時、根室を目指していたのですが、長崎屋の看板を見つけて、思わず途中下車してしまい、根室に向かうのをやめたことがあったんです。いや、長崎屋に思い入れがあるというか、私の地元にもあったので、なんだか妙に親近感が沸いただけなんですけどね。ちなみに、釧路と同じく、私の地元茨木の長崎屋も閉店してしまいましたが・・・。やはり破綻してしまうと、ちょっとでも経営が苦しいところは閉店せざるを得ないんですよね。それほど、お客さんが少ないとは思わなかったし、結構大きい店舗だなぁと思っていたんですが・・・。
 それにしても、長崎屋が無くなって、このあたりの人はどこに買い物に行っているんだろう?と妙な心配をしたのですが、バスターミナルにいくと、でかでかと『イオンSC』とかかれた行先が見え、どうやらジャスコか何かが出来ていた様です。地図で確認したところ、かなり大きな敷地の様で、普段は、イオンショッピングセンターに車でお買い物なんでしょうね。確かに、冬を考えると、大阪の様に買い物カゴを下げながら、ぶらぶらお買い物というのは、非現実的なのかもしれませんね。

 

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