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2002年夏の道南!大沼・登別編

 

 さて、宿到着したのが、17時35分頃。なんとか、時間的にお風呂に入ろうと思えば、入れそうな時間があります。浴衣の大きさがちょっと問題なので(Y氏と私のサイズが基本的にだいたい同じなんですけど、各サイズ1着ずつしかなかったんです)、先にY氏にお風呂に行ってもらい、私は浴衣の到着を待つことにしました。
 どうやらこの時間、仲居さんがバタバタと忙しい時間だった様で、浴衣をお願いしてから10分程度待たなくてはいけなかったいけなかったので、お風呂はあきらめておりました。ところが、仲居さんが準備している間に、一度浴びに行かれたらいいですよとおっしゃってくれたので、お風呂に向かうことにしました。
 時間もあまり無いので、一番近い、本館の大浴場に行ったのですが、入ってびっくり、横幅の広いお風呂でした。目測では、20mぐらいありそうに思えました。なんとまぁ、こんなにでっかいお風呂だったとは・・・。ちなみに、お客さんは数人でしたので、この大きなお風呂に・・・と思ったのは言うまでもありません。お湯は、思っていたよりも白濁では無いので、源泉そのままというわけではなさそうです。このあたりは、源泉100%を売りにしている、紅葉館のお風呂を楽しみにすることにします。

 さっぱりしてからお食事ということになったのですが、ちょっと予想していたものとは違い驚きました。温泉の食事というと、どうしても「和」を思い浮かべるのですが、こちらのお宿では、「洋」も織りまぜている様で、このあたりは北海道らしいのかなぁなんて考えておりました。前菜にあたるものが、海の幸のカルパッチョ風で、温かいものが、ハンバーグのクリームソース掛けといったところが、なかなか珍しい部類では無いでしょうか。和洋折衷なお食事ですが、味の方はなかなか。さすがは、旅館!と思えます。
 でも、一番印象深かったのが、別料金ではありますが、焼たらばでした。これは、仲居さんがおすすめしてくれたので、注文したのですが、生のたらばを焼いていただくというわけで、新鮮でなければ出来ないことだなぁなんて思っておりました。

 ただ、この焼たらばが無ければ、全体的に量はタイトな雰囲気と考えられなくもありません。とはいえ、いつも食べ過ぎと思える我々の胃袋を満たすだけの量というのは、一般的には食べきれない量ということにもなりかねませんので、これぐらいが適正量なのかもしれません。

 食事を終え、しばしの休憩・・・とはいかず、急いで外出の準備となります。地獄祭りの見学に行くというのが、目的だったんですが、仲居さんが忙しい様で、なかなか捕まりません。一応、電話をかけてから出かけることにしました。一階玄関前から送迎バスが出ているとのことだったのですが、大盛況の様でかなりのお客さんが並んで待っている様です。1回目の19時30分から20分間隔で3回走らせるとのことですが、帰りのバスは無しとのこと。ちょっと中途半端なサービスだなぁと思いながらも、往路だけでも利用出来るのは良かったということで、バスを待つことにしました。もちろん19時30分は、すし詰め状態で出発しましたが、一向にさばける様子は無く、臨時便として19時40分にバスが出ることになりました。
 タイミングがちょうどよく、Y氏がカメラを持ってくるのを忘れたとのことで、いったん取りに戻ることになり、結果的に時間を無駄にしないということになりました。カメラを取りにいったY氏は、お部屋を片づけてくれていた仲居さんに出くわし、「どうぞ、楽しんで来てくださいね」と声を交わしたとのことです。なんだか、ところどころでそんな声を聞いていましたので、このお祭り本当に温泉街をあげてのお祭りなんだなぁなんて思いながら、19時40分のすし詰めのバスに揺られておりました。

 

 そのバスで帰りのバスの案内があったのですが、最終が20時30分とのこと。お祭りのメインイベントである仮装行列も終わらない間に最終のバスが出発するということで、復路の輸送はあまり考えていない様です。一応、交通事情を理由にあげていましたが、時間的なことなどを考えると、最終の往路バスの帰り便なだけで、それ専用に仕立てるつもりが無い様に思えます。立地の問題から言っても、このあたりのサービスは改善すべきだろうと思いながら、バスを降りました。

 ちょうど、太鼓の演舞が終わるところらしく、ところどころで、次の仮装行列のために、太鼓を移動させています。まず、仮装行列も気になるものの、とりあえず、最初はアイスクリームの天ぷらを食べてみたいってわけで、それを出している店に向かいました。お祭りムード満点の極楽通りを降りるのですが、どうも歩きにくい。というのも、お風呂に入ったので、浴衣に着替えているじゃないですか。浴衣に靴ってのもちょっと嫌だなぁと思って、下駄を貸してくれるのかといったことを聞いたら、館内スリッパでどうぞとのこと・・・。ここでは、それが普通な様で、まぁ確かに普通のスリッパよりも、靴底が厚いと思います。でも、カラコロ言わないし、なんとも不思議な感じだなぁなんて、思いながら、館内スリッパで出かけたのでした。で、どうもこの館内スリッパって、アスファルトを歩くには適してないって感じなんですよね。さらに、カラコロ言わないのは、情緒がないし・・・。ちなみに、バスに乗車した時は、浴衣に靴の人もいれば、普段着の方もいらして、旅館の方おすすめの、浴衣にスリッパってかなり少ない部類でした。

 さて、アイスクリームの天ぷら。お値段は500円で販売されていました。飲み物付きで650円だったと思います。あ、これは、屋台では無く喫茶店での話です。ソースがチョコレートとブルーベリーが選べ、今回はブルーベリーとしました。いったいどんなのだろうかと、わくわくしながら、待っていると、外では、とうとう仮装行列が始まりました。仮装行列も気になるし、天ぷらも気になる。早くやってこいと思っていると、登場しました「アツアツのつめた〜いアイスクリームの天ぷら」。

 で、食べてみると、あ、なるほど、そういうことだったのかと思うだけでして・・・。やはり衣は厚くせざるを得ないらしく、さらにアイスクリームの方はこれまた良く冷えた固いものという組み合わせ。まぁ、こうあるべきだろうと思ったんですが、総合した評価としましては、「作りたてのシューアイスだったわけね」ということでした。ちょっと大きめとはいえ、シューアイスが1個500円ってちょっと高いよなぁと思わずいられません。「できたてシューアイス」といった感じで売った方が正しい様に想ったのですが、これだとお客さんの目をひかないかもしれません。なかなか微妙な商品だなぁって思いながら、ナイフとフォークでシューアイスをいただきました。

 

 待望のアイスクリームの天ぷらを食べ終え、早速、仮装行列を見ます。各旅館対抗みたいなところもあり、ものすご〜く盛り上がっているというか、馬鹿騒ぎしている旅館もあれば、踊りに専念している旅館もあり、昨年と変わらずお祭りを楽しんでいるんだなぁと思いながら、その行列に目をやります。太鼓をたたいている中高生らしき子らも大変そうですが、それらを見回っている方も大変そうです。
 印象的な行列としては、第一滝本館や登別温泉郵便局、登別温泉中学校といったところが大変にぎやかでした。今回お世話になっている、石水亭の団体は、人数も少なく、いま一つ盛り上がりにかけるなぁって思ってみていると、行列の中から突然、缶ビールケースを持っている人が現れ、缶ビールを配って去っていきました。一体・・・!?って思っていると、どうやら、宿泊客を見つけるとお祭り得点というわけらしく、缶ビールの振る舞いがあった様です。その見分けとなると、やはり浴衣にならざるを得ないでしょうから、浴衣でやってきて良かったといったところでしょうか。得した気分はあるんですけど、私飲めないんで、ジュースに交換してくれんだろうか・・・とおもったのも事実です。まぁ、一般的にはお祭りにはアルコールですけどね(^^ゞ

 

 8時30分すぎに仮装行列が終了、続いて第一滝本館前の特設ステージで仮装大賞の発表があります。そちらにお客さんが集まるのですが、この大賞の発表はどちらかというとおまけの様にすら思えるぐらい、あっさりと大賞の発表が行われます。メインイベントである仮装行列が終われば、やれやれといった感じなのでしょう。
 で、続いて8時45分頃から、特別ゲストの長山洋子ショーに移ります。なんでも、フジテレビ系の昼のドラマの舞台が登別温泉の様で、そのドラマの主題歌を長山洋子さんが歌っているとのこと。そういう縁から今回のお祭りに特別ゲストとしてステージが実現したそうです。また、そのドラマのロケも行われていたそうで、ドラマの役者さんも合わせてステージに立ち、30分弱の長山洋子ショーが行われました。さすがに、名前が通った人が揃っているだけあって、人込みはなかなかすごい感じです。テレビ局、新聞社などマスコミ関係も駆けつけている様で、ステージ近くは、かなりの込み具合でした。また、極楽通りについても、長山洋子ショーを見るための沢山の人で埋めつくされており、ちょっとすごい・・・と思って見ておりました。ショーそのものは、30分弱と短かったですが、なかなか面白かったんじゃ無いかなぁと思います。いつもは興味が無くても、こういう旅先でたまたま出くわすと、ちょっとばかり興味を牽くものなんですよね。

↓クリックすると、動画ページにジャンプします。(9.66MB)

 長山洋子ショーが終わると、最後のイベント、閻魔の仕掛け山車が極楽通りを往復します。これ、てっきりただの山車だと思っていたのですが、立ち上がり、腕を動かして、しゃべるんですよねぇ。かなり衝撃的でした。ちょっと小さいですけど、動画がありますので、一度ごらんください。サイズは、10MB近くあるので、ADSLなどの回線で無いと大変かも知れません。
 これ、山車が動くのもすごいんですけど、注意を歓呼するアナウンスもなかなか。「閻魔様が通ります。閻魔様か通ります。危険ですので、歩道まで下がってください。」と連呼します。聞いていると、『そこのけそこのけ、閻魔が通る。』といっている様にも聞こえます。この語呂の良さがなんとも言えません。
 とりあえず、地獄通りを下っていき、ところどころで止まっては、立ち上がって腕が動いてと、仕掛けが動き放題といった感じです。意外と、楽しませてもらえるお祭りだななどと考えながら、戻ってくるのを期待して、場所取りをしておきます。といっても、閻魔様に付いていったお客さんと、宿に戻るお客さんが多く、場所取りをするほどでも無いのかもしれません。ここらで、せっかく屋台が出ているわけですから、屋台でちょっと何か購入してみようということで、たこ焼きとフランクフルトという、定番を購入。Y氏は、先程もらった缶ビールを開けるといったお祭りの定番の姿となりました。私は、ダイエットコカコーラを求めに下の方まで下ったのですが、そんなものは見つからず、しょうがないので、コカコーラを購入。久しぶりに飲むコーラは、「こんなに甘かったっけ?」と思う次第です。炭酸ってたまに飲みたくなる時があるんですが、そんな時はカロリーゼロの触れ込みのダイエットコカコーラかダイエットズプライトにしていたので、口がそちらに馴染んでいた様です。

 30分程待っていると、閻魔様が戻ってきました。うまい具合に、我々が待っていたところで山車の先頭が止まるという絶好のロケーション。てっきり車だと思っていたのですが、山車というだけあって、『一応』ロープで引っ張っている風にはしています。基本的に自走式なんですけどね・・・。
 何やらおじさんが山車の前からマイクを通して、「ここで立たせて終わるから。もう時間無いから。え?ここで終わり。」という声が聞こえます。う〜む、なんともリアリティのある会話です。係のおじさんは忙しい様で、バタバタとしていますが、ここで立たせずに通りすぎる様なことも口走り、どうも一貫性が無い様にも思います。ここで、見せて欲しいなぁなんて考えながら、やりとりを聞いていると、閻魔様のところから急に煙があがり、立ち上がってくれました。
 やった、生で見れるぞ!と思いながら、きちんと閻魔様の仕掛けを一部始終見ることが出来満足。さて、ここで再度閻魔様が座り、山車が動きだすわけですが、先程まであった山車を引っ張るためのロープが外され、自走しながら閻魔様の停車位置である閻魔堂まで移動します。

↓クリックすると、動画ページにジャンプします。(9.97MB)

 これ、トラックかなんかに飾りつけをしているのでしょうが、いったいどこから前を見ているのかとっても不思議でして、こんなのが公道を走ってもいいのか?とも思えてきます。閻魔様が閻魔堂に車庫入れ?となるのですが、いやぁ、これがなんとも難しい様で、何度も切り返しをしながらの入庫となる様です。ところが、この切り返しが、危なっかしくて、一時は屋台を壊してしまいそうな雰囲気すらありました。前はなんとかかろうじて見えるのでしょうが、後ろは、完全に塞がれているのだと思います。前から突っ込む形で入庫なんですけど、10分近くかかりながらの入庫となりました。一体どうやって出したのか?とも思えるんですが・・・。

 閻魔様が閻魔堂に入り、180度転回すると、今度は立ち上がらずに、顔と腕を動かして最後の仕掛けを見せてくれました。いろんな意味で面白いお祭りを体験しながら、歩きにくいスリッパで、宿までトボトボと歩いていきました。ところが、不思議なもので、荷物を全く持っていないと、そんなに気にならないんですよね。今回3度目ということで、慣れたということもあるかもしれませんが、不思議なものです。
 ところで、宿に戻る途中、感心したのが、掃除をされている方を見かけたということ。お祭りって面白いんですけど、ゴミも大量にでるんですよね。それを早い段階で片づけてしまい、翌日に備えるというのは、なかなかすごいことだなぁと思いました。閻魔様の巡行が終わると同時にごみ袋部隊が多数、町に繰り出していました。

 宿に戻ると、とりあえずお風呂ということで、今回のお宿で一番おすすめの湯である紅葉館へ向かいます。道路と川を隔た向かい側の館の地下にあるのですが、どうもその少しの距離が気になります。ここが一番おすすめということで、わざわざそちらへ向かったのですが、そうでもなければ、なかなか行く気にはなりません。
 紅葉館は思ったよりも小さいロビーになっており、あれれ?と思いながら地下に降ります。これといってチェックも無いので、荷物を車に置いて何気なく、お風呂を利用しようと思えば、出来なくもなさそうです。地下に降りて、いざお風呂となると、こちらのお風呂は大きさの強調は無く、なかなかバランスが取れていると感じられる浴場です。
 内風呂も本館の展望風呂に比べて、白濁しており、こちらの方が登別温泉らしいお湯です。
 露天風呂に出てみると、源泉100%を歌っているだけあり、白濁しているというよりも、真っ白な雰囲気で、そこには砂が沈殿しています。確かに、源泉100%である様な雰囲気が感じられます。庭園風呂とはいうものの、それ自体の雰囲気は、ごくありふれた露天風呂といった感じです。ただ、地下の位置になるので、露天風呂自体が窪地にあたり、木々を見上げるという雰囲気がなんとも良い雰囲気でした。
 お風呂を出て、しばらくロビーで休憩をするのですが、なんだかのぼせてしまって、暑い暑い。ちょっと外に出て橋のあたりで涼んでおりました。空を見上げると、星がのぞくぐらいになっており、明日の天気はいくらか期待できるかなぁと思いながら、二日目の夜を過ごしました。

 

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