蛍・あじさい・三瓶山梅雨の島根中央編5(2003/6/14〜15) |
結構、満足して「はないかだ」さんを後にして、向かいの三瓶自然館に入ることにしました。そうそう、フィールドセンターの一階では、レンタル自転車が営業されていました。本当に、外で一日遊ぶことができるといった感じですね。
|
|
まず、5階の天文コーナーは、惑星に関する映像や天文観察ができるコーナーがあります。毎週土曜日の夜間は、定期観測会が開かれているそうで、三瓶の夜空を見ることができるそうです。こちらは、かなり興味がひかれます。今度は、この観測会に参加してみたいと思いました。ちなみに、三瓶の夜は、日本でも有数の暗さらしく、天体観測をするには、かなり適しているそうです。東播磨天文台や美星町も星空が有名ですが、これらはいずれも中国山地ですね。私が知っているのが、たまたま偏っただけなんでしょうけど・・・。そうそう、5階には、世界で最大の高感度センサーとかかれた展示がありました。なんだか、電球の様に見えたのですが、こちらで受光した明かりを増感させるといった装置の様なんですが、説明によると『月面で地球に向かって懐中電灯を点滅させると、その点滅の様子をとらえることができる』ほどの感度だそうです。それこそ、天文学的数字の感度になるんでしょうけど、ちょっと驚きです。ちなみに、この倍増管は、あの「ニュートリノ検出」で有名になった・・・というよりも、小柴博士で有名になった、『スーパーカミオカンデ』で使用されたそうです。そうやって聞くと、やっぱりすごい技術だと思ってしまったりします。
|
4階に降りると、日本海の生い立ちと自然についての展示が中心で、日本列島の形成過程、化石や絶滅した動物についての展示があります。こちらのコーナーの展示はかなり広範囲で、鉱物や化石・剥製標本などが展示されています。個人的に興味深かったのは、ニホンアシカの剥製に関する展示でした。なんでも、明治以後、無計画なニホンアシカの乱獲により絶滅したという説があるそうです。当時は、食用・毛皮・脂を目的として、多い時で年間1万頭を超えるニホンアシカが捕獲されたそうです。なんとも、悲しい話ですが、ニホンオオカミについても、田畑を荒らす害獣として退治されたのがきっかけで絶滅したわけで、生態系の難しさについて考えさせられます。ちなみに、1950年代に絶滅したと言われているそうで、最後に統計をとった時にはまだ500頭ぐらいは、竹島に生息していたそうです。その後、1970年代に目撃された例はあるそうですが、絶滅した理由などは判然としていないそうです。自然館では、天王寺動物園の協力の元、このニホンアシカの剥製を展示しており、リャンコ大王と呼ばれる、世界でただ一体しかない、ニホンアシカのオスの成獣の剥製が展示されていました。リャンコとは竹島のことだそうで、この竹島で人間にひるむことなく君臨したとされるニホンアシカだそうです。アシカ漁の網を食いちぎり、鉄砲にもひるむことがなかったとのこと。当時のアシカ漁の漁師が恐れていたということも触れられていました。最終的には、射殺されてしまったそうですが、もし、それが射殺されていなければ、ニホンアシカもまだ生息していたのかもしれないと考えると、何とも悲しい気持ちになってきます。
|
4階の一部と、3階・2階が埋没林コーナーで、埋没林の掘り出した時の様子や埋没林の研究の様子についての展示がなされています。3階からは、目線の高い位置で埋没林が見学できるのですが、その迫力を体験するには、やはり2階から見上げるのが一番といった感じです。ここから、連絡通路を通って、本館へ向かうことになりますが、この時、初めて私が入館して見学している方向が逆であることに気づきました。どうやら、本当の入口は別にあったらしく、言うなれば、私は裏口から入ったようなもの。確かに、そう言われるとエントランスも狭かった様な・・・。補完の連絡通路に別館の企画展示室があります。こちらでも剥製が沢山展示されていたのですが、特に目をひいたのが、トラの剥製。シベリアトラだったか、ベンガルトラだった忘れてしまったのですが、その大きさには驚きました。昔は、日本でも生息していたそうですが、ちょっとこれは、出会いたくありませんね。他にも、オオヤマネコの剥製もありましたが、ネコとは名ばかりの大きさに驚きでした。何から何まで、驚きの連続。その中で、心を和ませてくれたのが、白鳥の展示。白鳥の剥製の前に、ぬいぐるみの白鳥が置いてあり、『私は白鳥です。結構重いんですよ。やさしく抱っこしてください』と書かれたメッセージが首からぶら下がっていました。持ってみると、確かに重たい。なんでも、4〜5Kgほどはあるそうです。確かに、あれだけ大きな羽でなくては、飛べないですよね。 |