湯田温泉に停車して、次の山口駅に到着。湯田温泉駅は、有名な温泉街なのか、駅前を見ていても、付近とは違う、活気があります。とは言っても、正月の朝であることには変わらず、幾分、静けさが漂っています。そこから一駅で、県都である山口に到着。駅も、駅前も・・・果たしてここが県庁所在地なのかとおもってしまいます。下車されたお客さんもわずかな為に、余計に寂しく思えます。
 駅レンタカーが無い為、徒歩10分弱のところにあるニッポンレンタカー山口営業所へ向かいました。駅前といっても何も無く、お正月故に人が全くといっていい程歩いておらず、果たして、レンタカーが空いているかよりも、レンタカー屋さんが開いているかの方が疑問に思えてきます。
 とりあえず、空いている車が無いものかと聞いてみたところ、えらく悩まれて、なんとか軽を6時間だけ貸していただけることになりました。別に頼み込んだわけじゃないのですが、必死になって、考えてくれた様で、感謝せねばなりません。

 無事レンタカーを借りることが出来、そこから秋芳洞に向かいます。助かったことに、雨が降り始め、湯田温泉を過ぎる頃には、結構本降りになっています。車はお正月らしく少ないので、ゆうゆう運転できます。30分程度で、秋芳洞に到着。駐車場を探すことにしたのですが、この秋芳洞周辺の駐車場は値段が千差万別、無料〜500円まで色々とあります。無料の駐車場は、お土産や食事をした場合に限るとあり、無断駐車の場合は、300円とかいう風に書いてありました。なんとも、良心的な罰金・・・と思えるのは、都会に住んでいくもの故のことなのかもしれません。
 結局、町営の300円の駐車市場にとめることにしたのですが、システムがなかなかいい加減で、先に車を止めて、車を降りて、駐車券を購入します。出る時は、駐車券を見せれば良いとのことなんですが、係員の方は外に一切出ることが無いので、無視することも出来るなぁなんて、正月そうそうよからぬことを考えてしまいます。勿論、正規料金を支払いましたよ。

 

秋芳洞への通路は工事中 雨は一層はげしく、とりあえず持っていた折り畳み傘を利用したのですが、あまり役に立っている様子ではありません。えらい雨だなぁと思いながらとりあえず、朝食を食べる為に、観光ガイドに載っていた「名物屋」を探すことにしました。ガイドに載っている地図を見ながら探すのですが、どうもそのお店は見つかりません。看板を探してみてもそれらしきものはなく、いったいどこに・・・と思って、雨の中をうろうろとしました。
 結局、秋芳洞バスセンターの裏手にお店があったのですが、電気が半分消されており、中にいた店員さんが我々がやってきたのを確認したことから電気をつけるといった感じです。ガイドブックによると、「禅師カッパそば」というのが、名物らしく、いったいどんなものなのかと興味本位で注文してみました。お値段は950円。鉄板で焼いた日本蕎麦(わさびそばだそうです)の上に、豚肉と海苔と鰹をまぶしたものを、甘めのつけだれに漬けて食べるというのもので、基本的に暖かいお蕎麦です。蕎麦そのものの味よりも、トッピングされた具材との味付けがなかなかおいしいと感じました。まぁ、950円の値段が妥当かどうかは疑問が残りますけどね。話のネタに食べるには良いと思います。どのあたりがわさびなのかは、更に疑問だったんですけどね。

 

 名物屋さんを後にし、秋芳洞に向けて土産物屋さんが並ぶ道を歩いていきます。観光名所らしく正月といってもツアー客が大勢いらっしゃる様で、観光地らしい雰囲気が伝わります。ただ、中学校の修学旅行の記憶でここを通ったのかどうかなんて、全く覚えていません。あの当時はあまり興味がなかったのだと思います。
 秋芳洞への入洞料1200円を支払い、中に入ります。秋芳洞の洞までの遊歩道が現在工事中らしく、風光明媚な木々や川原を見ることができません。中に入ると、さすがに並の洞窟でないということがよく分かります。天井がものすごく高く、どうやってこの洞窟が出来たのか不思議に思えます。昨年夏に訪れた井倉洞とは大きさは雲泥の差、さすがは日本一だと思いました。
 中に入って100mも行かないところに、探検コースだったか、冒険コースだったかそういう名前のコースが別に設けられていました。こちらは別料金で300円を支払って利用するのですが、鍾乳洞をよじ登って、秋芳洞を一層体感しようというものです。明かりが無い所なので、懐中電灯を貸し出してくれるのですが、良く選ばないと途中で、明かりが弱くなってしまい、懐中電灯の意味をなさなくなってしまいます。ちなみに、料金収受は無人です。
 まず最初に梯子をよじ登り、そこからゴツゴツとした岩肌というか、鍾乳洞を歩きます。真っ暗で、滑りやすい為、気を抜くと、すぐに転んでしまいそうで、妙な力が入ります。秋芳洞の「青天井」を高い位置から眺めることが出来、なかなか面白い趣向だと思います。印象的なのは、宵の明星と名付けられたところで、小さな穴が空いている様で、そこから洩れる光が宵の明星の様であるというものです。これは、冒険コースを訪れないと見られないものですから、得した気分になります。
秋芳洞黄金柱
 問題は、降りる時でして、手すりが無いところを恐る恐る、踏み外さない様に降りるわけですが、良く選ばないと水に足を突っ込んだり、滑り落ちてしまったりと、おっかなびっくり降りていくといった感じです。もともと高所恐怖症な私がこんなところを歩くわけですから、かなり時間かかる上に、妙なところに力が入り大変。最後まで降りきった時には、クタクタといった感じでした。
 まぁ、これで終わりでは無く、まだ始まったばかりなんですが、秋芳洞を充分楽しんだといった気分になっています。再度気を取り直して、秋芳洞をじっくりと見ていきます。有名な百枚皿の景観は「なるほど」といった感じで、テープ放送にも耳を傾けます。我ながら無知だなぁと思ったのが、この百枚皿の成り立ちが、岩を削って出来たものではなく、石灰岩を含む水が流れ出ており、それが堆積したことによるというものだったという事実です。鍾乳洞は、削られてできるものだとばかり思っていた故に、とても驚きでした。
秋芳洞大松茸 更に洞内富士、大松茸、千町田、大黒柱、ライオン岩と、まぁよくもこんなに色々な名前を付けたものだと思います。まぁ、それ以前に、これだけ沢山の造形がある秋芳洞自体が驚きではあります。
 そこから、急な坂を登ると、エレベータ口と黒谷支洞への別れ道になっています。エレベータ口から出てしまうと、これで終了となってしまうのですが、黒谷支洞の方にはあきらかに大きな鍾乳洞が見えます。ここから出るのも馬鹿らしいということで、黒谷支洞へ向かいました。ただ、結構歩いた様で、歩き疲れの感じがあります。
 と、ここで目にはいったのが、黄金柱。ライトアップも相まって、見事な柱です。直径が4mにも及ぶそうで、高さは15mとのこと。これも流れ出た石灰岩が固まってこの大きさになったとのことで、あまりの大きさに驚きです。ここから人道トンネルを通り、本格的に支洞に入ります。道幅も随分と小さくなり、こちらの方が洞窟っぽいというと、その通りです。道幅が狭いので、鍾乳石も目の前にある様な感じを受けます。
 岩窟王という巨大な岩の固まりや、クラゲの滝登り、マリア像と呼ばれるものがこの支洞にあり、これだけでも見応えはあります。全長は本洞、支洞合わせて1Km程度とのことだったのですが、実に2時間を費やして、黒谷口から外に出ました。

  

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