結局、1時間半ほど資料センターでじっくりと各種展示を見たあと、続いて旧奈良家住宅に訪れました。
分館までは秋田県立博物館からは徒歩で15分約1Km程度の距離で、近いというわけではありません。男潟を左手に眺めながら、狭い道を歩いていきます。公園らしき広場があるのですが、町内会かなにかで作られた公園らしく、あくまで「私有地」であることを前面に押し出していて、「ゴミを捨てるな」などと大きく、書かれてあります。当たり前のことなんですけど、綺麗な風景をバックにその文字をみると、ちょっと幻滅気味になってしまうのも事実です。それだけ、マナーの悪い人間が多いってことなのかなぁ。
この小さな公園に扉が開けっ放しの車が停車していました。公園の水辺のあたりで子供が遊んでいるのが見えましたから、おそらくそのご家族の車なんでしょうけど、盗難とかって無いのかなぁなんて思いながら、旧奈良家住宅を進みます。右手には「奈良」と書かれた表札があり、どうやら奈良家のみなさんはこちらに引っ越されてきたたのかななんてことを考えておりました。
奈良家住宅の近くの駐車場にも窓を開けた車が停車しており、いや、大阪では考えられないくらいの解放感。秋田では車上狙いなんてことがあまり無いのかなぁと改めて考えました。
さて、旧奈良家住宅。こちらは、国の重要文化財のひとつで、秋田県立博物館分館となっているのですが、こちらも無料で中を見学することができます。ちょうど、訪れた時は、藁の吹き替えの最中で、畳などを汚さない為に、ビニールシートで覆っている状態でしたが、自由に中に入らせていただき、見て回ることができました。資料や展示説明などは全くなく、古い日本家屋を見ることができるといったものですが、いやぁここが無料で見学できるというのは、なんとも太っ腹な企画です。商売っ気が無いんですかね。これだけの広さの家屋を開放しているんだったら、100円や200円くらいの見学費用は出しても損は無いなぁなんて思っておりました。
夏に島根に行った時からなんですけど、最近妙に日本家屋の畳みに憧れを感じておりまして。畳みの間から縁側を通して見る風景がなんとも心地よく、ず〜っと座っていたいという気にさせてくれます。
開放している建物はこの奈良家住宅だけですが、他にも明治天皇だったか昭和天皇だったかの御旅所、昭和時代の建物、土蔵などが敷地内に展示保存されています。
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