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道央ぐるっと晩冬の道東編(2003/4/19〜20)

 

 500円という値段から、ちょっと心配していたのですが、中に入ると、思っていた以上にしっかりとしたお風呂で、露天とサウナも用意されていました。内風呂は、モール温泉と超音波風呂(ジャグジーだと思うんですけど)、打たせ湯があります。サウナは、屋外の離れにあるので、熱した体をいったん冷やすにはなかなか良さそうです。
 モール温泉とは、植物性の温泉だそうで、通常の火山性の温泉とは違うそうです。説明による、独特のやわらかい泉質で、すべすべした肌触り故に、美人の湯とも呼ばれているそうです。そういや、男湯の暖簾は、「モール温泉」でしたが、女湯の暖簾は「美人の湯」と書かれていました。
 「モール」の名は、ドイツ語で、沢・沼を示すそうです。効能は湯冷めがしにくく、運動機能の回復に効果があるそうです。ただし、日本の温泉区分にモール温泉というものが無く、アルカリ性単純泉となっているそうですが、その組成からモール温泉と呼称して差し支えがないと、説明書きがありました。
 で、実際に入ってみると、肌触りのすべすべ感はすばらしく、美人の湯と言われる所以がわかる気がします。植物性ということなんですが、入浴した感触としては、匂いや色が薬湯に近いことからもわかります。湯上がりに説明文を読んだもので、植物性と聞いてなるほどと納得したわけです。
 お湯の温度は高めななので、内風呂よりも露天の方が向いている感じです。お湯は掛け流しの様で、間違いなく天然温泉の様なんですが、最新の技術をつかっているのか、湯出量が細かく変化し、無駄に流れ出ない様になっている様です。ただ、一体どこそのセンサーがあるのかと不思議に思って、ずーっと探していたのですが、それらしきものは見つかりませんでした。この機能は、内風呂や露天ばかりか、サウナを出た時の冷水(実際はぬるいお湯なんですが)にも使われており、この冷水の場合、使ったら使った分だけ改めて足されるといった感じになっています。かなり小さいのですが、これもセンサーがどこにあるのかわかりませんでした(^^ゞ

 客にわからない様にうまいこと設定されているんだなぁなんて思ったわけですが、あまりにもうまいことやっているのか、それとも私の目が節穴なのか、この仕掛けについて教えて欲しいと思いました。サウナも北海道らしい仕掛けがしてあり、冬の寒さ対策の為か、直接、屋外からサウナに入るのでは無く、一端、ただの部屋があり、そこに椅子が設置されていました。つまり、冬のとっても寒い日にサウナから直接外にでると、その温度差に参ってしまう可能性があるので、こういう部屋があるんだろうなぁと思った次第です。
 それほど派手な設備はありませんが、しっかりとツボを押さえてくれているといった印象です。これ以上のこととなると、温泉というよりも、レジャープールとかそんな感じになってしまうと思います。必要にして十分、そういうお風呂であると感想を持ちました。

 ただ、うたせ湯なんですが・・・こちらは、冷たい水が滝の様に流れてくるので、ちょっと大変。一度作動させると3分間止まらないっていうので、体がおもいっきり冷えてくる感じです。こちらは、もう少し温度が高ければ、言う事なかったんですけどね・・・。

 こういう温泉で共通なのが、石鹸なんですけど、備えつけの石鹸は、ボディーシャンプーと、洗髪用シャンプー、リンス。シャンプーとリンスが別々のものを用意してくれていたのは、珍しいと思いました。更に、ここにもありました「ひのき泥炭石鹸」。島根県の温泉で結構お世話になっているんですけど、この石鹸のひのきの香りがなんともいいんですよね。あと、炭シャンプーに、炭石鹸なるものもありました。炭石鹸は、香水か何かが入っている様で、この匂いは苦手だったんですが、炭シャンプーは心地良い感じです。一体どれだけの石鹸を試すんだ?というくらい、体を洗ってました(^^ゞ いや、なんだか、珍しい石鹸があると、使ってみたくなるんですよ。勿体ないって感じてしまうんですよね。

 気がつくと、あっという間に時間が過ぎていた様で、バスの時間が近くなってきました。お土産屋さんも覗きたかったのですが、そんな時間も無くなり慌ててバス停に向かいます。バスって始発以外は、時間がアバウトになるので、5分から10分前ぐらいにバス停に立っておきたいんですよね。今回のバス停は、かんぽの宿前で14時3分出発。バス停には13時55分から待っておりました。結構ぎりぎり・・・。

 バス停にいれば、気分も落ち着くので、ここから眺める景色を撮ってみたりするんですが、曇りなので、あまり思った写真にはなりません。まぁ、しょうがないか・・・と思っていると、定刻にバスが到着しました。
 乗車してみると、私以外にお客さんはいないので、運航するのも結構大変だなぁと思いながら、車窓を眺めていました。6号の次の緑南中学校前で、お客さんが一人、宝来で一人といった感じで、少しずつお客さんが増えはじめ、最終的には5〜6人の乗客となりましたが、それでも、運航を続けるのは大変そうな感じです。

 ところで、緑南中学校の門の横に「音更町発祥の地」と書かれた碑がありました。開拓の最初がここから始まったということなんでしょうが、こういう碑があるところが、北海道にやってきたなぁど実感します。時間があれば、途中下車して辺りを散策してみたい衝動にかられますが、ここで降りてしまうと、新千歳空港に向かう列車に乗り遅れてしまいますので、あきらめました。というか、このバスが結構、ギリギリのタイミングなんですよね。

 電車の時間まで30分ほどあったので、帯広駅バスターミナル手前の「かじのビル」バス停で下車し、六花亭本店に向かいました。「さくさくパイ」というお菓子がおいしいとJR北海道の車内誌に掲載されていたので、それ購入しようと入ったのですが、思っていたよりも格式の高いお菓子屋さんで、和菓子から洋菓子まで色々やっている様でした。ケーキがあったのは驚きだったのですが、良く考えればさくさくパイがあるぐらいですから、そんなに不思議ではありませんね。
 私が入った方から考えると、一番逆側の端っこに目当てのものがありました。普通の丸い棒状のパイといった感じなんですが、これが本当にそれほどおいしいものなのか、見ただけではわかりません。

 それでも、有名ということもあって、一応5本折りを一つと、その場で食べる様に1本購入しました。ここの六花亭では、スタンディング形式ですが、店内で食べる事が出来、コーヒーがセルフサービスで無料でいただける様になっているんです。購入時に、3時間以内にお召し上がりいただきたいのですがと断りを入れられたのですが、大阪まで6時間かかるとは言えませんので、大事初ですと答えておきました。なんでも、さくさく感が無くなってしまうそうで、そのさくさく感が売りのパイなので、それが無くなってしまうと意味が無いといったことなんでしょう。
 それはともかく、時間があまり無いのですが、1本だけその場でいただきました。勿論、コーヒーもいただいたわけですが、
 『なんだ、このサクサク感は!?」
 という驚きがありました。表現のしようが無い、パイの独特の湿気感が全く無い状態で、他にこの感触を味わえるものは、出会ったことがありません。目茶苦茶おいしいと思いました。思わず、網一本注文しようかと思ったぐらいです。
 有名なだけあって、後からくるお客さんも次々と購入していき、私が購入する時に20本ばかりあったパイは、3分程度で無くなっていました。そりゃ、人気も出るわなぁって思いました。これは、さすがに3時間という限定の為か、空港でも見かけ無かったので、本当にここだけの限定なのかもしれません。他に工場があれば、話しは別なんでしょうけどね。
 さらに、無料提供のコーヒーもなかなかの味わい。セットで、花丸をあげたくなってしまいます。昨日の海老金食堂さんといい、六花亭さんといい、今回は食べ物に当たりが多く、うれしく思います。
 こうなると、2階にあるレストランも気になるわけですが、今回は、そんな時間がありません。いつか、もう一度トライしてみようと思いました。

 来週、選挙ということもあって、選挙カーが町を走っているのですが、最近は色々な選挙活動があるもんだなぁと思います。気になったのは、「ノースピーカー選挙」を唄っている立候補者で、車から声を張りあげて、呼びかけています。まぁ、必死なのはわかるんですけど、候補者自信は、その選挙カーの横の歩道を歩いて、町ゆく人に手を振ったり、握手を求めたりしているのですが、この人、どうみても観光客の私に、握手を求めてくるんですよね。なんなんだ、今日は・・・。例え握手しても、票は絶対に入れられないぞ・・・と思うわけなんです。
 もう一つの候補者はバスの中から見てたんですが、窓から乗り出して手を振っているのですが、選挙活動以前に道路交通法違反じゃ無いか?と思うぐらいの乗り出し様。その様は、まさに『イソギンチャク』なんですよね。なんだか、もう笑えてしまいます。

 帯広駅のみどりの窓口に到着したのが列車発車の10分前。自由席にしようか、指定席にしようか悩んでいたのですが、JR北海道の場合、基本的に自由席は、喫煙車両と禁煙車両の一両ずつですから、始発駅でないと座れないかもしれません。更に、出来れば別れを惜しむ様な感じで、車窓をじっくりと眺めたいという衝動もあって、510円余分に支払う事に決めました。
 往路は3000円で格安だったんですが、復路は正規運賃で最短区間で向かっても5900円。やはりあの料金は並みじゃない安さだったんだと思います。復路の料金が惜しく感じてしまいますが、合わせて8900円ですから、片道4450円と考えれば、結構安い料金だなぁと思ったりします。これに味をしめて、今後もこの手を使ってみようかと思います。

 

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