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いい蕎麦・いい湯・いい信州編2(2002年10月19日〜20日)

 

 小法廷から次の部屋に向かうと、今度は、巣鴨プリズンについての資料室になっていました。どうやらこの資料館の一番の目玉らしく、日本では東京裁判の資料館はここしか無いと説明がありました。説明はやはり少ない方だと思いますが、展示物が揃っている様で、すごく興味をひきじっくりと見学させてもらいました。
 しかし、東京裁判の裁判結果などを見ていると、どうにも不思議なことが多く出てきます。どうしても太平洋戦争の裁判というと、東京裁判がクローズアップされるのですが、他にもB級、C級裁判で、かなりの被告が死刑を宣告されたとありました。これらに関しての資料というのが無いのか、そのあたりが余計に気がかりになってきました。戦後50年を経た今だからこそ、このあたりの資料を集めた資料館があってもいい様に感じました。

 

 この巣鴨プリズンの資料で異常に時間を喰ってしまい、気が付くと14時40分頃でした。まだ、冤罪に関する部屋を見ていな買ったのですが、15時30分にレンタカーを借りることになっていたので、ざ〜っと目を通して、司法資料館から出ました。
 外に出ると、松本少年刑務所独房があり、一応、それも見学。時間が無いのはわかっているのですが、見学料金の中に入っているので、なんとなく目を通してみないと損をした気分になってしまいます(^^ゞ
 こちらも説明は少なく、どういう関係があるのか、零式戦闘機の防弾ガラスや砲弾などが奥まったところに展示されていましたが、ただそれがあるだけで、一体・・・?と不思議に思いました。独房は見れば見るほど、身につまされる思いでして、犯罪を起こすことに対する償いの一つの形とはこういうものなのかと思いました。ちなみに、独房と集団室を見ることができたのですが、独房が3畳で定員が1銘、集団室が6畳程度の部屋で定員が3名とありました。いずれにも、洗面台とトイレが付いているのですが、気にかかるのはトイレ。不穏な動きをしない為か囲いなどが全く無い状態なんですが、これ集団室の場合、するのも嫌なら、横でしてるのも気になるだろうなぁなんて、しょうもないことを考えてしまいました(^^ゞ

 次の施設が、「ああ野麦峠」に関する施設で、女工宿宝来屋を移築して、資料館としてオープンしたとあり、司法資料館とこの宝来屋の2つが歴史の里のメイン施設になっている様です。ただ、時間が押し迫っているので、こちらは中に入った程度、次に、座繰製糸工場があり、こちらは説明どころか本当に、製糸工場かそのままあるといった感じになっていました。この工場は、ああ野麦峠の映画のシーンを思い出してしまいそうなんですが、中には工員への注意歓呼の貼り紙などが、妙にリアリティを感じてしまいました。ちなみに、その貼り紙、昭和50年代の日付が書かれてあったのが、妙に印象的でした。

 他にも、木下尚江記念館があったのですが、もうタイムリミットということで、急いで駅に向かうことにしました。結局、歴史の里を出たのが15時。2時間半ほどの滞在で、興味深い資料が多いとは思ったのですが、なんとも暗い気分になってしまう施設でした。

 駅に戻るのですが、電車は40分に一本程度の運転間隔で、時刻表を調べていなかったので、急いでも電車があるのかわからない、しかしゆっくり言ってて乗り遅れたらどうしようもないということで、早歩きで駅へ向かいました。
 結果、それが功を奏し、駅が見えてきた時に、踏み切りが点滅しはじめるのが見え、走って駅に向かうと、ちょうどうまい具合に電車が入ってくるところでした。本当にギリギリといった感じした。

 

 さて、レンタカーを借りて、どこに行こうかとカーナビを操作しながら、検討します。といってもこれといって目的があるわけではなく、空の色も怪しい感じです。松本市内は慢性的な渋滞が発生しており、信号が変わっても、全く動かない時もあるぐらいに渋滞が激しい様です。絶対的な交通量か多いのか?と思っていたのですが、どうもそうではなく、右折レーンや右折信号などが無いなど、どうも道路政策がいま一つの様に感じました。市内の駅周辺から少し離れると、途端に渋滞もなくスムーズに移動できるので、余計にそう感じました。時差信号を導入するなどで、大きくかわる様に思うのですが・・・。
 とりあえず、温泉に入りたいということと、蕎麦を食べてみたいということで、道の駅に温泉が併設されているところが無いかを調べてみることにしました。といっても、インターネットで調べるといったわけではなく、カーナビにある道の駅の名前から温泉が付いていそうな名前をピックアップして、地図で確認、現在地からいけそうなところかどうかを調べるといったことを繰り返し行いました。
 紆余曲折の末、「ぽかぽかランド美麻」という道の駅を選ぶことにしました。国道143号から国道19号に出るルートを取ったのですが、途中に豊科温泉という温泉施設を発見。なかなか良さそうということで、帰りにでも入ってみようかなぁと思いながら、車を勧めました。今にも泣き出しそうな天気なのですが、なんとか持っているといった状態です。カーナビが示す通り、国道19号を北へ進路を向け、明科町で犀川橋をわたり県道51号を走ります。犀川は写真撮影するとなかなか良さそうだなぁなん思いましたが、今回は車を先に進めました。
 来たに車を進めていると、ふと「仁科神明宮」と書いた看板が目に着きました。ただ、気が付いた時には、もう曲がり角をすぎていたので、戻るほどでも無いだろうと思ったのですが、もうひとつ看板があり、そこからも行ける様に書いていたので、それではということで、立ち寄ることにしました。

 有名な神社なのか、大きな駐車場があり、公衆トイレも整備されています。まぁ、これは直接仁科神宮とは関係ありませんが・・・。
 時間が遅いということもあり他に参拝客はなく、随分と日が沈んできており、薄暗い中を参拝することとなってしまいました。鳥居をくぐると、右手に説明が書かれた看板があるのですが、その横に「幸せの黄色いお守り」というのを500円で頒布しているというのが、目につきました。これが一つの売りになっている様ですが、「黄色が幸せ」ってのは・・・やっぱり「幸せの黄色いハンカチ」からきているんですかねぇ。なんで黄色なんだろうとちょっと不思議に思ったりします。
 左手には、大きな杉の木があり、その奥には仁科24番神宮寺というお寺があります。神社の境内の中に寺というのも、不思議な感じがしたのですが、神仏分離令以前からの名残なのかもしれません。ただ、神宮寺という名称からいって、神社と関係の深いお寺であったので、この様な形が取られていたのかもしれません。江戸時代以前ではお寺内に神社があることが多かったので、逆のパターンであるこちらは珍しいのかもしれません。このあたりは、あまり詳しくないので、すごくいい加減な記憶を元にしていますので、みなさんご自身でお調べください。

 

 そのまま歩いていくと、突き当たりに手水舎があります。ここで、手水を行い鳥居を潜って、拝殿までの階段をあがります。随分と薄暗くなってきており、写真を普通に撮影するには、無理があるぐらいの明るさです。先程の神宮寺の横には、大きな社務所らしき建物があり、最近建て替えられたものということが、わかります。拝殿そのものは、とっても広いとかいうわけではなく、ごく普通の拝殿です。こちらの神社は、ところどころに、参拝の作法が掲げられており、正しい参拝の作法を知ることができます。会釈をするというのは、ちょっと驚きでした。
 これで、おしまいかと思っていたら、拝殿への敷地に入ることが出来るようになっており、神域の説明が書かれてありました。本当に入っていいのか、心配しつつ、中に入ってみると、「仁科神明宮 元御神木」と書いた石碑と木の根がありました。本殿の近くまで入ることができる神社って珍しい様に思ったのですが・・・。その御神木とは逆側にもうひとつ、小さな社が目につき、そちらに歩いて行ったところ、仮殿とあり、どうやら最近まで工事されていた様子です。
 ところで、こちらの神社は、本殿も天然記念物ならば、先程の大きな杉も天然記念物らしく、さらに、元御神木も天然記念物だったらしく、なかなか文化財の集大成といった感じです。ちなみに、現在の御神木は、境内にある説明によると、本殿の裏山の右手の方にあるらしいのですが、木が多い山で、かつかなり暗くなっているので、よくわかりませんでした。

 30分ほど滞在して、こちらの公衆トイレを利用させてもらったのですが、電灯が人感センサーであったことに驚きでした。確かに省エネ効果はあるんでしょうけど、大きい方をしている時に、消えることが無いのか、心配ないですが・・・というか、この日はトイレの妙な心配ばかりです(^^ゞ

 

 すっかり暗くなってしまい、車を走らせると、雨がぽつりぽつりと降り始め、美麻村に入ると、本降りになってしまいました。嫌だなぁと思いながらも、今回は、車を借りていて良かったと思いつつぽかぽかランド美麻に到着。ところが、もう真っ暗で、ラーメン屋さんらしきお店があいているだけ。信州でラーメンって・・・と思いながら、じ〜っと、建物の方を見ていると、「ぽかぽかランドは←」と貼り紙がしているではありませんか。どうやら、こちらは、本当に道の駅の施設だったらしく、ぽかぽかランドそのものは、別の建物になっていた様です。

 とりあえず、温泉と思ったのですが、こちらは21時まで入浴が可能とのことで、食事処の方が営業時間が短いことにきづき、先に食事をすることにしました。このぽかぽかランド美麻は、どうやら公共の宿になっているらしく、そちらの温泉を一般にも日帰り入浴として開放している様でした。
 何にしようかと悩んだのですが、結局、おそばをいただきたかったので、美麻そば定食にしました。私は、「ミマ」と発音すると思っていたのですが、注文を受けにこられた方が、「ミアサと発音するんですよ」とわざわざ教えてくださいました。なるほど。何気ないことなんでしょうが、こういうことが勉強になります。
 美麻そばの内容は、「ざるそば」「天ぷら」「かやく御飯」「碗の物」といったもので、量・質ともに満足。お値段は1000円と妥当なところだと思います。しかし、信州そばって、柔らかいのに腰のあるやはり有名なだけあるそばだなぁとあらためて関心しました。

 お腹も満足ということで、いよいよお風呂に入ることにしたのですが、こちらの入浴料は700円と少し高めの値段設定になっている様です。中に入ると、妙に狭い脱衣場が印象的だったのですが、お風呂そのものは、なかなか充実しています。普通の浴槽に打たせ湯、ジャグジーが3種類と、露天風呂、サウナと一通りのものは揃っているといった感じです。お客さんも少ないので、のんびりと入ることができます。ちなみに脱衣場は、ロッカーは貴重品用だけで、基本的にカゴになっていました。車ではなく、たまたま立ち寄った人は、荷物が少し心配になってしま様に思いますが、駅から近いわけでも無いので、さほどそういうお客さんはいないのかもしれません。
 露天風呂にほとんどお客さんがいないので、そちらでのんびりと・・・と思ったら、雨が冷たいんですよね。どおりでお客さんが少ないわけです。体は温まるんですが、肩や頭にあたる雨粒が冷たいので、なんだか、妙な気分になってしまいます。色々と、考えた、頭にタオルを大きめに乗せて、肩まで漬かると、それほど気になりません。
 おふろに小一時間ほどつかって、さっぱりとした後、ロビーでのんびりとしながら、熊本旅行の旅行記を書いてたりしてました。お土産物売り場があったので、どうせ買うんだからと、こちらで幾らかのお土産を購入。ついでに「飲み物」の購入をしようとしたのですが、缶ジュース1本130円だったか140円だっかの値段が付いていたので、やめてしまいました。なんで、高いの・・・!?といった感じです。

 

 

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