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雪と光の青森・十和田湖編(2003/3/1〜2)

 

 慌てて車に戻って、エアコンを全快にして暖を取ります。また、この状況を知らない人が、薄着で上がっていくのを見かけました。本当に寒かった。
 車で40分ほど進み、奥入瀬湧水館の駐車場に車を駐車します。すると、どこからか犬がやってきて、思わず犬としばし遊びます。首輪が付いているので、どこかの飼い犬だと思いますが、人に慣れていて、ちゃんと遊んでくれます。
 3分ほど遊んで、いざ奥入瀬渓流の遊歩道へ。と、後ろを見ると、犬が付いてくるではありませんか。ありゃりゃ?なついちゃったかな?なんて思いながら、そのまま放っていると、今度は先頭に立って歩いてくれます。我々は、写真を取りながら、ゆっくりと向かうので、どうしても犬の方が、先に進んでしまいます。ところが、曲がり角で、この犬は待っていてくれます。何だか、案内人きどり?なんて話しをしつつ、この犬においつくと、またもや先導してくれます。
 雪に埋もれる奥入瀬と、昨日は見れなかった晴れ間が広がり、どうしてもシャッターを切っていると、犬にどんどんと遅れをとってしまいます。と、しばらくすると、「どうしたのかな?」といった感じで、きちんと戻ってきてくれるんですよね。なんてかわいい犬だ!と思いながら、犬にもレンズを向けます。きちんと歩いてくるのを確認すると、またもや先に進んでくれるとまぁ、なんとも可愛い行動をとってくれます。

 遊歩道は八の字になっている様なんですが、一部は人が一人通れる程度しか無い場所があり、どういうわけかこの時だけ、「もんたさん」−「犬」−「ひゃくはじゅう」といった順番で歩くことになったのですが、この犬、私が後ろから歩いてくるのが、気になってしょうがない様で、前に出ようとするのですが、前にはもんたさんが立ちはだかって、前に行けないジレンマがあった様です。あまり吠えないのですが、この時は、小さくもんたさんに吠えてましたが、雪を踏みしめる音でほとんどかき消された感じです。
 犬でも雪の中に入るのは大変なんだなぁなんて思っていたのですが、実際はそうでは無かった様で、後で、一匹ずぶずぶと新雪の中を歩いて行き、向こう岸を望んでいました。気持ち良さそうに歩いているのが、妙に印象的に感じました。

 遊歩道を一周すると、またもや犬の先導で、帰ります。ここでも、ところどころできちんと待っていてくれるのですが、奥入瀬の遊歩道から出るのを確認すると、どこかに行ってしまい、いなくなっていました。本当に、我々の道案内をしてくれた感じで、それこそ「狐につままれた」感じでした。
 でも、この犬が、奥入瀬の思い出を一層強くしてくれたのも事実です。

 さて、2時までに三内丸山遺跡を目指して、車を走らせます。というのも、「ミニ土偶作り体験」に間に合わせる為だったんですが、真っ白な雪の壁を延々と走っていると、目が痛くなってきます。恐らく、昨日は曇りだったので、さほど照り返しがきつくなかったのだと思いますが、今日は見事な晴天故に、その反射に目がやられてきたのかもしれません。
 なんだかんだと言っている間に、三内丸山遺跡に到着。ちょうど午後2時。慌てて、ミニ土偶作り体験の体験工房で受付を済ませます。と、体験工房っていうぐらいですから、体験が中心だと思っていたのですが、実は、「体験工房で使用するグッズ」を販売するショップと、体験工房は別になっており、ショップの方でミニ土偶作りキットを購入し、体験工房の方で、ボランティアのおばさんが、土偶作りを丁寧に教えてくれるというシステムになっていました。

 さて、今回のもう一つの楽しみ、ミニ土偶作りに挑戦ということになったのですが、 みな真剣そのもの。今回はこれをインターバルタイマーで3〜5分おきに撮影したのですが、熱中して土偶作りを楽しんでいる様子がよく分かります。
 土偶作りといっても、それほど難しいものでは無く、言うならば粘土細工です。板状の土偶作りですので、延ばして、形を切って、顔を作って、模様を入れるといっただけのこと。ショップの方から、「4名入ります」と工房の方に伝達が行き、工房の方で用意をされるのですが、現れたのが、「大人4名」であったことに驚かれた様で、どうも子ども向けだった様です・・・まぁ、こんなことはしょっちゅうあるのですが。

 

 小一時間ほど熱中してなんとか、土偶作りを終了。後は、陰干しで1週間程度で、土偶の完成になるそうです。一週間後に取りに来るのでは無く、陰干しは自宅でできますので、その場で持ち帰りとなります。結構、面白かったなぁなんて話しをしていると、指導してくださった方が、
「みなさん、真剣にじっくりとやってくださったので、小一時間ほどかかりましたが、普通は子供さんで、30〜40分、大人の方だと20〜30分程度で終わらせるんですよ。時間がかかった分、いい物を作られたと思いますが、面白いと思われたら、またネブタの季節にでもおいでくださいね。」
 とおっしゃってくれました。うーむ、なるほど、20〜30分ねぇ・・・。2倍時間かかっているわけでして・・・。そういや、後からやってこられた、勾玉作りに挑戦されていたお子さんは、先に完成していた様ですし・・・。

 

 ま、それはともかくとりあえず、目的のミニ土偶作りも終わり、一段落。三内丸山遺跡の縄文時遊館をゆっくりと見学・・・となる前に、とりあえずお昼御飯をいただくことにしました。この縄文時遊館に併設のレストランで、昼食をとったのですが、さすがは三内丸山遺跡だけあって、縄文定食や縄文風ハンバーグ定食なんてものがあります。縄文そばってのもありましたし、赤米のおにぎりもあって、縄文時代をモチーフに色々とやっています。
 私は縄文定食にしたのですが、栗と山菜が中心の定食で、おいしかったです。味付けは勿論現代風になっているんだと思いますが、「縄文風」であることに何ら異論を唱えるつもりはありません。こういう創作的な料理ってのは意外に好きなんですよ。

 お腹も満腹といったところで、なぜかお土産屋さんがあったので、とりあえずそちらへ。とそこに1mにも及ぶ「ふがし」を発見。これ、お土産にするのはなかなか面白いかも・・・と思って、思わず購入したのですが、これ、手荷物で持ってはいるべきなのか、それとも預かりになるのか、ちょっとばかり心配に・・・。まぁ、なんでもいいや・・・と思って、三内丸山遺跡の見学に向かいました。あ、ここで一端上着を取りに車に戻ったので、その時にふがしは置いていきました。

 夕暮れ近い時間で、閉館が5時ということもあり、ほとんど人がいません。綺麗に青空が広がっているのが、印象的だったんですが、ここでも一面、真っ白け。地層を見ることができる施設や、縄文時代の家屋の復元があるのですが、いったいどの道を通れば、そこにたどり着くことができるのか、不思議なくらいに雪が積もっています。足跡があったので、それを伝ってとりあえず、地層を見ることができる施設へ向かったところ、鍵がかかっていて中に入ることは出来ません。しょうがないなぁと思って、家屋の方へ向かおうとしたところ、中から係員の方が出て来られ、「見学されますか?」と聞いてくださるではありませんか。折角ですから、見学させていただくことにし、中に入ると、見事に地層が分かれています。ここまで綺麗にわかるものなのかと、妙に感心しました。

 そこから、雪の丘を超えて、縄文家屋へ向かうのですが、膝までしっかりと使ってしまうぐらいの雪道で、もう大変。いったいどういう施設なんだ・・・!?と不思議に思ってしまいます。この道が正しい道なのかどうかはわからないんですけどね。
 縄文家屋は、思っていたよりも随分大きく、本当に縄文時代にこれだけのものが作られていたのか不思議に思えてきます。天井も高いし、幅も広い。まぁ、一家で住んでいるのでは無かったのでしょうが、本当に大きいなぁと驚嘆しました。で、この中にいるだけでも、外と比べると随分暖かいということも体感できます。風があるのと無いのとでは大きく違うといったところでしょうか。
 この縄文家屋の横には、三内丸山遺跡の象徴とも言える「やぐら」があり、ちょうど夕日と相まって、なんとも言えない雰囲気を醸し出してくれます。縄文時代を思うに足りる演出といったところでしょうか。
 この夕日が沈む頃に、我々は青森を発つことになるので、余計に印象的に思えたのかもしれません。いや、今回の青森旅行は、本当に良かったと思う、充実した旅行でした。何もかもがうまくいったといった感じで、往路の「航空管制の混乱」はすっかりと頭の中から抜けていました。

 ところで、あのふがし。空港で聞いたところ、「お預けだったら、大丈夫ですよ」と検査の保安官の方がおっしゃってくれたので、預けることにしました。空港係員の方に、「これ、なんですか?」と聞かれてしまいましたが・・・。勿論「『お』菓子です!」と答えました(^^ゞ

 ということで、「また、来たい。」そう思える、冬の青森旅行でした。夏の奥入瀬も・・・計画したいなぁ(^^ゞ

 長々と長文をご覧いただき、ありがとうございましたm(._.)m

 

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