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20世紀最後の元旦 山梨編

 

 突然ですが、私は、元旦に旅行していることが多いです。本当の目的は、初詣だったのですが、いつのまにやら旅行の方がメインになってしまった感じです。この初詣は、かれこれ10年ほど続いていまして、昨年は秋田、一昨年は仙台、その前は、福岡、伊勢、新潟、出雲、金沢と出かけています。

 それで、今年は山梨県と決まったのですが、大阪から山梨県へ出かけるのには、一筋縄ではいきません。色々と検討した結果、山梨へ夜行高速バスで八王子に行き、そこから電車で向かうことにしました。たまたま、地元を通っていく夜行高速バスに乗ってみたいというのもありました。

 夜行高速バスで、八王子に到着。東京の知り合いは、「何も無い田舎」と言ってましたが、これのどこが田舎なんだ?と思うのは、大阪しかしらない田舎者なんでしょうね。京王電鉄(京王帝都電鉄から名前が変わったって知ったのはこの時だったんです)の八王子駅前に到着したので、とりあえずJRの方に向かって歩いていきました。関西で言うと、神戸クラスの規模があるのじゃないかと思いつつ早朝の八王子を歩いていました。ただ、高速バスターミナルはちょっとお粗末な感じでしたが・・・。私の地元には、高速バスターミナルってものも無いので、あるだけましかなぁ。

 JRの八王子の大きさにもちょっと驚きつつ、切符を購入して、電車に乗り込みます。正月の元旦ですが、晴れ着姿の人がいるわけでもなく、単なる早朝の列車に乗り込んだ感じです。山を登ってトンネルくぐって、富士急行の乗り継ぎ駅である大月駅を目指します。どうでもいいことですが、大月駅というと、列車の衝突事故のあったところだなぁということをふと思い出しました。

 とりあえず富士急行に乗り継ぎ、富士吉田へ向かい、最初の目的地、浅間神社を目指しました。基本的に初詣ですから、それを目指さないわけには行きません。富士吉田駅で下車したところ、『危険防止の為、くずかごを撤去しています。恐れ入りますが、ゴミはお持ち帰りください。』といった放送が流れました。もう忘れられた感がありますが、ちょうど昨年の年末は爆発事件が多発していたんですね。その関係で、駅などでは一斉にくずかごを撤去した様です。でも、自動販売機は動いていますから、なんだか片手落ちの感じを受けました。ちなみに、私も缶ジュースを車内で飲み終えたので、それを捨てようと思ってところなんで・・・しかし、持ち帰れと言われてもなぁ・・・。

 

 富士吉田駅を出ると、すぐにイトーヨーカードーがあるのですが、午前8時30分から並んでいる方が、福袋目当てで並んでいらっしゃいました。福袋商戦とは聞いたことがありますが、スーパーの福袋にも並んでいる方がいらっしゃるんだなぁと驚きでしたが、どうも中にある専門店のうちの一つのお店が目当てだった様です。

 8時半すぎとは言え、さすがは正月なわけで、なんなくのんびりとした雰囲気が漂っています。これが京都祇園あたりだったら、ひっちゃめっちゃかのとんでも無い状態になってるんでしょうけど、人どおりも少なく、車もたまに通るくらい。商店街と思われる道には、門松の絵が各店に貼ってあるのは、不況のあおりの経費節減なのかなぁと思ったりしました。ところで、商店街の空き地に写真の↓の様なものを発見・・・。

 何故、トラックに積み込まれていたのかは不思議ですが・・・。

 9時頃に浅間神社に到着。車で参拝される方もいる様で、何人か警備の方いらっしゃいましたが、そんなに混乱はなかったみたいです。で、参道を通って、境内へ・・・ここで驚くべきことが発覚。そこそこ有名な北口本宮浅間神社ですが、屋台の数はわずか6店ほどしか無いんです。以前から気になってはいたのですが、初詣の際の屋台というのは、どうやら西日本の方がメインの様です。新潟に行った時も、かなり追いやられてましたし、仙台や秋田では1〜2件しか出ていませんでした。関西では、結構小さな神社でも、市の中心に近いところにある神社ならば、そこそこ屋台が並んでいますので、このあたりはお国柄なのかなぁと思います。

 結局、浅間神社でフランクフルトを購入して、その場で食べていたのですが、この行為も一般的では無かった様で、他の参拝客にかなり奇異に見られました。あれれれ。何だかちょっと窮屈な感じですが、関東以東では屋台で売られているものは、家に持ち帰って食べるのが一般的なのかなぁ?

 

 富士吉田駅に戻り、今度はバスで鳴沢氷穴に向かうことにしました。河口湖駅などでは、かなりの観光客がいる様で、駅前の人だかりには驚くばかり。富士山は、今も観光シーズンなんだなぁと思った次第です。私は、洞窟とか鍾乳洞とかが好きなので、鳴沢氷穴に向かったのですが、私の乗った路線バスで鳴沢氷穴に向かう人はいなかった様です。とりあえず、下車して案内通り歩いていくのですが、あまり路線バスを使って訪れる方はいらっしゃらない様で、歩道もなく、なんとなく危なっかしい感じがしました。左右ともに青木ヶ原樹海なのかと思うと、なんとなく恐ろしい感じがするのは、青木ヶ原樹海のイメージだけが先行している証拠です。

 氷穴は、その名の通り、洞内の温度が低い為に、氷が張っている穴で、夏場だったら涼しくて気持ち良いのだろうが、正月の為に、寒いだけ。でも、一番寒かったのは、洞窟の入り口で、洞内から出てくる風が大変冷たかったです。ところで、氷穴の駐車場にはちょっとした売店とお茶屋(食堂?)があるのですが、冬季は営業休止な様で、なんとも寂しかったです。

 次にまたバスに乗って、富岳風穴の方へ向かいました。こちらは先の鳴沢氷穴とは対照的なほど整備されており、駐車場もきちんと整備され、お土産屋さんも併設されています(もちろん営業しています)。どうやら氷穴やよりも風穴の方が有名だったみたいです。風穴に入る時も冷たい風が吹いてくるので、同じ。中は、鳴沢氷穴よりも若干広い感じがしますが、ただそれだけです。こうやって言い切ってしまうのもなんですが、鳴沢氷穴か富岳風穴かのどちらかを見学すればいい様な感じすらします。で、もしもどちらを見るのならば、大きい富岳風穴の方がいいかなとなってしまい、これで周辺の整備の具合がわかってしまいます。
 その後、ちょっと前に話題であった、上九一色村までバスで向かいました。上九一色村そのものは別になんてことの無い、富士五湖の一つ本栖湖のほとりにある観光地といった感じなのですが、そのお土産屋さんの商売根性にはなかなかすさまじいものがあります。湖の近くに駐車場があるのですが、一件共同の駐車場の様に見受けられます。しかし、実際はきちんとお土産屋さんの駐車場として区切られているんです。でも、あまり大きくそれを書いていないので、普通の観光客は見落としがちになるんです。
 で、何軒かお土産屋さんがならんでいる場所に車を止めて、お客さんは何気なく、お土産屋さんをぶらつこうとします。ところが、その駐車場のお土産屋さんのおばあさんが出てきて、「はいはいはい、駄目だよ。お客さんがとめてる駐車場はこっちの敷地だから、こっちに来ていただかないと。」と声がかかるんです。問題は、その駐車場から一番近いお店の敷地じゃないので、そんな声が聞こえます。こんなやりとりが、そこかしこで聞こえるのです。なかなか、商魂託しまいお土産屋さんでした。
 ところで、お土産をここで購入したのですが、面白いというか、なんというか、注目するお土産がありました。その名も「炎の毒団子スペシャル」というパーティー向けのものです。一応、上九一色村というシールが貼ってあります。これって、狙ってるとしか思えないのですが・・・。観光地にありがちなジョークもののお土産なのでしょうが、上九一色村シールが貼ってあるだけで、ブラックジョークになっている感じがします(^_^;)中は、普通のきび団子風のお餅があり、12個あるうちの2つだけで、ハズレというかアタリというか、とっても辛いものが入ってるというものです。ブラックペッパーなどが入っていて、食感そのものが違うという話でしたが・・・。とーってもからかったそうです。


 ところで、上九一色村で有名なものがもう一つ。実は5000円札の富士山の肖像がは、ここでの風景を描写したものらしいのです。5000円札の風景というのも観光案内には載っていましたが、湖の反対側に位置し、バスも無いという状態ので、実際に確認することはできませんでした。出来たら、さも綺麗な写真が撮れたかな?まぁ、単焦点のマビカですから・・・いや、それ以前に自分に腕が無いですから、それはまずありえないことでしょう。
 上九一色村からの帰りですが、一番困ったのがバスの本数。お昼2時頃に到着して帰りのバスは、4時半過ぎまで無いという閑散路線だったんです。時間をつぶすのが大変で大変で。夏場とかだったら、湖に遊覧ボートなどもあって時間をつぶすことができるんでしょうが、別に何をやってるわけでもなく、お土産屋さんがだけでならんでいるので、ただただ暇を持て余していました。

 河口湖駅まで戻り、そこから電車に載って、大月へ。大月からJRで県庁所在地の甲府駅に向かったのですが、到着した時間が6時半頃。正月ということもあり、あたり周辺は静まり返っており、唯一空いていたお店が、キオスクとコンビニだけ。神社も近くにありそうに無いので、結局、そのままとんぼ帰りの状態で、JRで八王子駅に向かったのでした。

 八王子駅周辺は、これまた甲府とは反対で、「これで正月か?」と思うほど、普通にネオンが光る町並でした。普通に若者が(一応、私は若いと思いますが・・・)繰り出して騒いでます。駅前のバスターミナルの下が妙に広い地下空間になっているのには驚きましたが、商店街の方では何件かのお店が普通に開いており、正月ムードどこ吹く風といった感じです。駅前の電光掲示板には、「2000年問題 大きな混乱無し」という表示が流れており、この様なニュースも数年後には風化しているのだろうなぁと思って帰りの高速バスを待ちました。

 高速バスは、定刻に出発したのですが、正月恒例の中央道の暴走行為による閉鎖により、緊急で名神経由にするとのことで、到着時間が遅れる旨を運転士が伝えました。また、多客期ということもあり通常の3列シートのトイレ付ハイデッカー車ではなく、普通の昼行観光バス(4列シート、トイレ無し)でしたので、2時間おきにトイレ休憩をとることからも遅れる可能性が高くなるという話でした。問題は、遅れるよりも、2時間おきに、トイレ休憩で起こされる方で、サービスエリアに到着する旅に電気をつけて、トイレ休憩の案内放送が入るのには辟易しました。まともに寝れた状態では無かったです・・・。やっぱり、夜行高速バスは専用車がいいですね。

 

 ところで、炎の毒団子スペシャル以外にもうひとつ、関東版どん兵衛を購入しました。翌日滋賀の友人に合う時に試食をしようという試みです。ちなみに、以前に職場でやったことがあるのですが、関西人向けに作っているという味というわけで、職場の連中は、みな一様に関西版がおいしいと言ってました。微妙な差ではなく、かなり劇的に味が違ったのが印象的だったので、いい機会だから購入して帰ったわけです。

 で、当日滋賀の地元にあるコンビニで関西版どん兵衛を購入して試食したのですが・・・

「ん?これどこか違う?」

「え?あんまりかわらん?」

「んー、よーわからんなぁ。そこはかとなく、こっちの方が味が薄いかなぁ。」

「そんなに、分かりにくい違いじゃなかったと思うけど。ちょっと貸して」

ズルズル

「あれれ、同じ味!?もしかして、東京で関西版を購入してきたのかな?」

 というわけで、よくよくパッケージの横を見ると、両方とも東日本版を示す「E」の表示があるではありませんか。確か、西日本版は「W」の表示がなくてはいけないはず・・・。どうやら、滋賀県の友人の家の近くでは、東日本版のどん兵衛が販売されていたわけです。それも普通に・・・。これには、地元の方も驚いてました。でも、本当のところ一体どうなってるんでしょ?

 今度は、関西版のどん兵衛を持って出かけることにしましょう(^_^;

 

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